人徳
その一言に尽きるお通夜と告別式だった
ものすごい数の人が時間を縫って参加したお葬式だった
俺は今まで29年間の人生で恵まれていたことにお葬式というものにほぼ出たことがなかった
身内はないし、遠い関係の人の葬式に参列したくらいしか経験がなかった
自分が初めて最初から最後まで出席することになったお葬式が信じられないくらい身近で大切で自分にとっては身内同然の人になるなんてショックでどうしようもなかったし信じたくなかったけど、家に帰ってきた今は受け入れる覚悟ができたよ
俺たちが前向きに楽しく生きていかなきゃ天国で安心して安らげないよな
ただでさえ四六時中、数十人の弟と妹たちの面倒ばーっか見て無理してしまう人なのだから
みんなそれぞれ思うことがあるけど
俺はあの人が中心になってすべてがロックンロールで繋がった関係をこれからも大切にして前向きに生きていこうと思った
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